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矯正歯科治療は多くが保険適用外となり、自費で治療費を支払います。しかし中には保険が適用される歯科矯正治療もあるようです。こちらのページでは、歯科矯正治療が保険適用されない理由と、保険適用内となる歯科矯正治療について解説します。
保険が適用される治療は、大きくいうとその症状によって痛みや体への弊害が発生している症状だと考えるとわかりやすいです。
例えば接骨院でも、事故などでケガをして痛みがある場合は保険適用となりますが、肩こりの改善で施術を受ける場合は保険適用外になります。
歯科矯正治療にも同じことがいえます。多くの場合、矯正治療は直接歯並びが悪いことで痛みが生じたり、何らかの症状が発生したりというわけではなく「歯並びが悪いと見た目がきれいじゃないので治したい」というケースです。
こうした「見た目をよくする」など審美目的の歯科矯正治療には、保険が適用されないのです。
では、矯正歯科治療に保険が適用される症例はあるのでしょうか?ある場合はどのような症例が当てはまるのでしょうか。
保険が適用される歯列矯正においては、前提として「厚生労働大臣が定めた疾患」に限られます。
厚生労働大臣が定めている疾患として、歯列矯正治療が適用される症例には、「唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)」や「筋ジストロフィー」、「ダウン症」などをはじめとする59疾患があります。
唇顎口蓋裂は、唇や口の中が生まれつき割れている疾患で、この疾患によって顎の骨が裂けてしまっていることがあります。歯列矯正治療によって顔のバランスを整え、かみ合わせをよくすることができます。
ダウン症の場合は、先天的に顎の骨が小さいなど、歯や顎の発達が不十分な人がいます。こうした人も、歯列矯正によってその状態を改善することができる可能性があります。
筋ジストロフィーは遺伝性疾患で、骨格筋の再生力、筋力がないなどの症状がある疾患です。筋力が低いことによりかみ合わせが悪くなることがあり、その場合保険適用で歯列矯正を行います。
こうした症状をもつ人が、歯科医師の診断を受けることにより、保険適用内で歯列矯正を受けることができます。
先天性とは少し違いますが、乳歯から永久歯に生え変わる際に、正しい生え変わりができずに噛み合わせが悪くなってしまうケースがあります。指しゃぶりなどによっておこることが多い症状です。
こうした症状を含めた「顎変形症」の症状があり、顎や歯に外科的手術を必要とする場合も、保険適用で歯列矯正治療を受けられる可能性があります。ただし、保険適用となるには担当する医療機関に所定の検査機器が導入されていること、必要な人員が確保されていることなどの条件をクリアしなければなりません。
歯列矯正治療を受けたい人で、保険が適用されるケースは少ないかもしれません。しかし、状況に応じては保険適用が可能なケースがあることは確かです。自分の症状が保険適用となるかを確認するためには、矯正治療の実績が豊富で、信頼できる歯科クリニックを選んで訪れることが重要になります。
以下のページでは、歯科矯正治療について確かな技術と知識を持ったクリニックを紹介しています。それぞれのクリニックやドクターの特徴などもチェックできますので、ぜひ参考にしてください。